インデックス投資を始めた話

前回の記事の続きです。

 

最初は40銘柄以上の優待株に投資していたが、次々に届く株主優待券に消費が追いつかなくなってしまったため、優待目的の投資を辞め、インデックス投資に切り替えることにした。

 

インデックス投資とは、日経平均株価や、NYダウ平均株価など、市場全体の値動きを目指した投資である。

全米株や、全世界株など、幅広く分散された商品を含む投資信託を購入すれば、年間の利回り5%は目指せるそうだ。※もちろん減る場合もある。

 

そう思い立ったのが2020年のこと。

さっそく、優待株をほぼすべて売却し、「インデックスファンド」と呼ばれる投資信託を買うことにした。

しかし、インデックスファンドにも数多くの種類があり、どれを買えばいいのかわからない。

 

投資の基本は、「長期・分散」だと思っていたので、なるべく多くの投資信託を少しずつ購入することにした。

過去のチャートを見て、なるべく右肩上がりの投資信託を50銘柄ほど選び、10万~50万円ずつ購入した。

 

それから2年間、それらを放置した。

 

幸いなことに、2021年は米国株がバブルだった。

米国株の全体的な値動きを示す「NYダウ」は、2021年に19%も上昇した。

 

「なんとなく上がりそう」という基準で選んだ50銘柄だったが、その中にも多くの米国株が含まれていたようで、私もこのバブルの恩恵を受けることができた。

 

わずか1年間で、私の保有していた投資信託は、全体で200万円以上も上昇した。

特に「S&P500」という商品は1年間で27%も上昇した。

 

やはり、インデックス投資は間違いではなかった。

※もちろん下がっていた可能性も十分にあった。

 

しかし2022年に入り、ふと気づいたことがあった。それは、

「自分の資産なのに、自分が何に投資しているのかがわからない」

ということだ。

 

本来、投資とは「自分が応援したい企業に投資する」「これから伸びそうな業界に投資する」という基準で行うべきである。

 

「なんとなく上がりそうだから」という基準で選び、資産を分散しすぎた結果、自分の保有している投資信託が、どんな資産で構成されているのかを全く知らないまま保有し続けていた。

 

改めて、自分の保有している投資信託について、ひとつづつ調べたところ、

日本株」「米国株」「国際債権」「世界の不動産」「原油」「純金」 など、様々な資産が含まれていた。

 

また、異なる商品名でも、中身は全く同じものがあることも知った。

例えば、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」と「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」は、運用している会社が違うだけで、中身は同じ「全米株」である。

中身が同じということは、チャートもほぼ同じ動きをするため、それぞれに投資しても分散効果は無い。

 

勉強不足だった。

もっと投資先を吟味しなければと思った。

 

様々な投資信託を比較検討した結果、「S&P500」という商品に決めた。

S&P500とは、アメリカの主要な500社の株で構成された商品である。

 

アメリカの経済は右肩上がりで成長し続けている。

時折、リーマンショックやコロナショックなどのタイミングで株価は大暴落しているが、数年後には回復している。

それに対して、日経平均株価は過去30年間にわたって横ばいだ。

 

よって、S&P500に集中投資することに決めた。

これだけで、アメリカの500社に投資していることになるので、これ1本でも充分に分散投資はできていることを学んだ。

 

「債権」「原油」「純金」などの投資信託をほぼすべて売却し、「S&P500」1本に資産を集約した。

 

また、「つみたてNISA」と「iDeCo」も開設した。どちらも国が用意した節税制度である。

「つみたてNISA」は、運用益が最長で20年間、非課税になる制度だ。(通常は運用益に2割程度の税金がかかる)

iDeCo」とは個人型年金で、運用益が非課税になるだけでなく、掛け金が全額所得控除の対象となり、所得税と住民税の節税になる。

 

iDeCoは60歳まで現金化できないうえ、口座の開設がとても面倒というデメリットがあるので、万人にはお勧めできないが、つみたてNISAは開設も簡単で、途中で辞めることもできるので、とりあえず投資を始めたいという人にはお勧めしたい。(でも途中で辞めることはお勧めしない)

 

「つみたてNISA」と「iDeCo」で積み立てる商品は「全世界株式」を選んだ。

理由は、つみたてNISAは20年後の資産を作ることを目的としており、iDeCoは老後の資産を作ることを目的としているからだ。

現在はアメリカが世界最大の経済大国だが、20年後もアメリカ1強とは限らない。

また、私は日本人なので、日本企業に一切投資をしない(=日本経済に期待しない)というのも、いかがなものかと思ったからである。

全世界株式には日本株も含まれているので、これで日本経済にも貢献することができた。

 

これで資産運用の方向性が定まった。

 

「つみたてNISAとiDeCoで全世界株式に積み立て投資し、さらに余剰資金で米国株にインデックス投資

 

これを長期的に続けることに決めた。

 

終わり。